奈良の都として日本の歴史上でも有名なのが平城京です。奈良時代という時代としても関連していますので、しっかりと大切なポイントを整理しながら勉強をしていきましょう。ちなみにそれまでの都は藤原京でした。
ちなみに奈良の平城京に都を移したのは元明天皇です。そして年号は710年となっています。天皇の名前と年号は重要度が高いので忘れないようにしておきましょう。
ただ、ずっと平城京が都であり続けたのではなく、途中で都が転々とした時期がありました。それは聖武天皇の時代です。そこで、聖武天皇の時代の時代背景を確認してみることにしましょう。
聖武天皇の時代に起こった歴史上の事件と言えば、藤原広嗣の乱です。これは、政権への不満から藤原広嗣が北九州の大宰府で反乱を起こしたという事件です。
さらには、この時期には病気も流行したということも重なってしまったということも見逃せません。
このように、聖武天皇の時代には、藤原広嗣の乱や病気の蔓延ということが重なってしまったということもあって、一時的に都を転々とする時期が続いています。740年には恭仁京(京都府)、744年には難波京(大阪府)、745年には紫香楽京(滋賀県)、そして745年にまた平城京に戻っています。
ご覧のように、ほんの5年間という非常に短い期間の間に何度も都を移しています。特に、744年から745年にかけては、その混乱ぶりを感じ取ることが出来ますよね。
このように、聖武天皇時代には多くの不安な事が起きる時期でもあり、それと並行するように都を転々としていた時代であったということを、理解するといいでしょう。このような時代背景もあって、聖武天皇は仏教を重んじるようになっていたのです。
ちなみに、平城京はこの後784年に長岡京に移るまで都となっています。
平城京の大きさですが、東西に約4.3km、そして南北に約4.8kmです。北の方角には平城宮(大内裏)があり、そこから南北には朱雀大路が通っています。そして、北東の方角に位置しているのが東大寺です。正倉院が有名です。
私たちが地図を見て、左側が右京と呼ばれていて、右側が左京と呼ばれています。そして、注目すべきは東市と西市という2つの市が開かれていたということでしょう。