明治維新により、いよいよ新しい時代が幕開けしていくことになります。この明治維新を学習していく際にまずはしっかりと意識すべきことは①富国強兵と②産業の近代化といえるでしょう。大政奉還により江戸時代が終わり、時代はついに明治時代へと入っていくことになります。
まず、明治維新というのは幕末から明治の初めにかけての変革を広く指しています。少々概念的ですので分かりずらいかもしれませんが、そういうことなのだと割り切って勉強を進めていきましょう。
明治時代の幕開けですが、まずは王政復古の大号令と五箇条の御誓文が重要です。
王政復古の大号令とは、天皇を中心として新しい政府をつくるという宣言であり、五箇条の御誓文とは、新しい政治の在り方をいいます。
明治時代に入ってからは、天皇を中心とした政府ということがポイントになってきます。
明治時代の初めには、これまでの江戸幕府の時代からの様々な変革が行われています。なかでも重要なのが、廃藩置県と四民平等あたりでしょう。
江戸時代には大名の支配領地により藩があったのですが、これを廃止し府や県とすることしました。これを廃藩置県といいます。
また、江戸時代の身分制度を再編しています。身分や職業による差別をなくすという趣旨であり、これを四民平等といいます。
明治政府が目指していたのは、近代的な国家です。なにしろ鎖国を行っている間に世界では近代化が進んでいましたので、当時の明治政府もそれを目標にしていたというのは想像がつきます。
その一環として掲げられたのが富国強兵です。富国強兵とは①産業が盛んで②軍事力があるということです。そしてその実現に向けて行ったことが、地租改正や徴兵令ということになります。
地租改正とは、土地の地価に対して一定割合の税を課し現金で徴収するというもので、政府の税収を安定させることが出来ました。
また、軍事力を高めるために満20歳以上の男子に3年間の兵役を課すというのが徴兵令です。
明治政府は近代国家の成立に向けて、多くの産業の近代化を推し進めていくことになります。代表的な事をポイントをおさえて整理しながら学んでいくようにしましょう。
まずは郵便制度が確立されました。これに大きく功労したのが前島密です。1円切手にもなった人物です。江戸時代は飛脚が運んでいたのを、切手を貼って郵便を配達するという大改革が行われたのです。
新しい貨幣も導入されました。単位は円・銭・厘です。新橋~横浜間で鉄道も開通しています。さらには、富岡製糸場といった官営の工場を作り、近代産業の育成にも努めてます。