小学校の理科では、てこの3点について勉強します。てこは少しの力で大きな力を生み出すということですが、力というもの自体は目に見えないので、いかにてこを活用している身近なもので子供が納得できるのかがポイントになってくるでしょう。
てこで覚えるべきポイントはずばりてこの3点です。それぞれの定義をしっかりと理解することから学んでいきましょう。てこの3点とは、支点・力点・作用点のことをいいます。
支点とは、てこを支える点のことをいいます。てこが動いても、支点は動きませんので、どこが動いていないのかということに注意しながら探すと見つけやすいです。
力点とは、てこに力をかける点のことをいいます。どこに力をかけているのかという観点で探すと見つけやすいです。
作用点とは、てこに加えた力が物に働く点です。てこを利用して最終的にどこに大きな力が働いているのかという観点で探すと見つけやすいです。
てこの問題を学ぶ際には、このてこの3点がどこなのかということを子供が自分自身で探すという習慣を身につけると理解が早いでしょう。
私たちの生活の中でよく見かける馴染みの深いものでてこの考えを利用しているものが沢山あります。もちろん子供でも知っている物も多いので、ご家族で探してみると楽しいでしょう。
凄く分かりやすい物ですと、はさみがあります。はさみは2枚の刃が真ん中で結合されています。この結合部分が支点です。そして指を入れる2か所の丸く開いている穴の部分が力点です。そして、2枚の刃の部分が作用点ということになります。
はさみと似たもので、てこの3点を利用しているものとして、ペンチやくぎ抜きといったものがあります。
それ以外でも、缶切りや栓抜きといったものもてこの3点を利用しています。他にもいっぱいありますので、是非楽しみながら探してみてください。
理科が苦手な子供ははさみはてこの3点を利用しているということくらいまでは理解できても、どこが支点・力点・作用点になるのかを理解できていないことがあります。しっかりとそれぞれがどういう定義であるのかを覚えましょう。
そのうえで、実際にはさみを見ながら、どこが支点で、どこが力点で、どこが作用点になるのかをしっかりと観察しながら考えてみるということが大切になってきます。はさみをいつもと違う視点で見てみることが出来るかどうかなのです。