小学校の歴史では中大兄皇子(天智天皇)についても勉強します。実はこの中大兄皇子(天智天皇)の関連する歴史上の重要な出来事も多いのですが、個別に学んでしまうと知識が分断されてしまい、記憶にも残りづらいので、まとめて歴史上の出来事をまとめて学ぶようにするのがおすすめです。
まずは中大兄皇子(天智天皇)が活躍する時代背景を確認することから始めましょう。少し時代を遡ると有名な聖徳太子(厩戸王)の生きた時代です。聖徳太子(厩戸王)は天皇中心の政治を目指していたのですが、亡くなった後の世の中は少し違う方向へと向かって行ってしまうことになります。
それは、天皇中心というのではなく、実際に権力を握ったのは曽我氏という豪族だったということです。曽我馬子・入鹿・蝦夷の3代は曽我氏の勢力として覚えておくといいでしょう。
そんな時代に生きたのが中大兄皇子(天智天皇)です。彼が理想としたものとは天皇中心の国家だったということなのです。
645年の大化の改新は小学生でもしっかりと覚えておくべき重要な歴史上の出来事です。年号も大切ですので、何度も繰り返し確認しましょう。
大化の改新とは、中大兄皇子(天智天皇)と中臣鎌足(藤原鎌足)が曽我の蝦夷を暗殺し、蘇我入鹿を自殺させて蘇我氏を滅ぼして、政治の実権を握っていったことをいいます。
大化の改新で中大兄皇子(天智天皇)と中臣鎌足(藤原鎌足)が進めた改革の内容は非常に重要ですので、しっかりとポイントを整理して覚えるようにしましょう。
・公地公民
土地や人民の私有をやめて、国家のものとしました。豪族などから天皇中心にしたいというのが想像できます。
・地方行政制度
国・郡を定めて、国司や郡司を置くようにしました。しっかりと地方までチェックをしようという意気込みを感じることが出来ます。
・班田収授
戸籍を作って、6歳以上の男子には2段・女子にはその3分の2を与えて、死後には国に返させるという制度です。公地公民で土地を国家の所有にしたことと合わせて理解しましょう。
・税制(祖・庸・調)
3種類の税制を作りました。祖とは稲を収めることで、庸とは労役で、調とは地方の特産物のことを指します。天皇中心の国家を見据えた画期的な出来事と言えるでしょう。
中大兄皇子は667年に都を移しています。それが近江国の大津宮です。現在の滋賀県に該当します。天智天皇に即位したのは、この大津宮に都を移した翌年です。それまでは、中大兄皇子ということになります。
そして、668年には近江令を制定しています。
中大兄皇子(天智天皇)の覚えるべきポイントはまとめて整理しておくといいでしょう。生涯にわたって学ぶべきことが多いです。