江戸時代の文化を学ぶ上で重要なのが化政文化です。文化・文政時代の文化を指しています。学問や小説さらには絵画などの多くの分野で発展がみられました。化政文化の特徴を端的に言い表しているのが町人文化とも言えるでしょう。江戸の文化が中心となって広く全国に広まっていきます。
江戸時代の文化というと徳川綱吉の頃の元禄文化がありました。少し対比をしながらポイントをまとめて学習をしていくことがいいでしょう。元禄文化は京都や大阪を中心とした上方文化でありました。
文化を学ぶことで、その頃の人々の生活の様子をうかがい知ることが出来ます。化政文化には民衆の人々の日々の楽しみが多く見られますので、そのような視点で学んでいくとより理解が深まっていくと思います。
化政文化では様々な学問が発達していきました。なかでも大切なのが国学と蘭学でしょう。国学とは、日本の古い歴史を研究する学問であり、蘭学とは、オランダ語を通じて学ぶ西洋の学問です。
国学ですが、契沖によって「万葉集」の研究がなされました。また、本居宣長は「古事記伝」を書きました。
蘭学ですが新井白石が「西洋紀聞」を書き、杉田玄白らによって「解体新書」が書かれています。また、シーボルトは長崎に鳴滝塾を開き、緒方洪庵は大阪に適々斎塾を開きました。
上記以外にも、伊能忠敬は日本地図を作成しています。
化政文化は町民文化とも呼ばれていますので、多くの庶民に親しまれている作品が出ています。なかでも小説や和歌・俳諧や絵画などで有名なものが多いので、ポイントを整理して学んでいきましょう。
小説では十返舎一九の「東海道中膝栗毛」、滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」、上田秋成の「雨月物語」などがありました。
和歌や俳諧では与謝蕪村や小林一茶などが有名です。
浮世絵といえば喜多川歌麿ですし、風景画では葛飾北斎の「富嶽三十六景」や歌川広重の「東海道五十三次」などが有名です。