室町時代の産業（二毛作・金山・銀山）や都市（城下町・宿場町など）
室町時代には多くの産業や都市が急速に発展していくことになりました。重要な産業や都市も多く、覚えるべきポイントもたくさんありますので、しっかりと要点を絞って学んでいくことが必要です。
室町時代の産業では農業や鉱業や手工業に分類してどのようなことが発展をしていくのかを考えてみることが大切です。その一方で商業もおおきな特色を有しています。
このような世の中の産業の発達に伴って各都市も発展をしていくことになります。室町時代の都市の発展の特徴は、各都市ごとに特色を持つようになったことが重要です。城下町・港町・門前町・宿場町・市場町などをしっかりと整理しながら学んでいくといいでしょう。
このような産業・商業・都市などが発展してくると、当然ですが交通ということが重要になってきます。室町時代には交通も発展したことは見落とさないようにしなければいけません。
なお、室町時代には固有の文化も多く発達しています。産業の発展とセットで整理しておくといいでしょう。
農業・鉱業・手工業・商業の発展を整理する
まずは、室町時代の農業・鉱業・手工業・商業がどのような発展をしていくのかを整理しましょう。
農業において注目べきは、米と麦の二毛作が始まったということです。もともと稲作の始まりは弥生時代にさかのぼります。それが室町時代では二毛作に発展したり、稲も改良され、灌漑設備なども普及し農業は大きく進化をしていくことになるのです。
鉱業では金と銀に注目するべきです。戦国大名はこぞって金や銀の採掘を行いました。金山としては、佐渡・甲斐・駿河が有名で、銀山としては石見・生野が有名です。
また、各地で独自の手工業も発達しています。美濃紙（岐阜県）・杉原紙（兵庫県）などの紙、瀬戸焼（愛知県）・信楽焼（滋賀県）などの陶器、西陣織（京都）・博多織（福岡県）の絹織物などがさかんでした。
商業で注目すべきは定期市が開かれるようになっていきます。
室町時代の都市や交通の発展を整理する
室町時代の産業の発展に伴って各都市もそれぞれの特色を出しながら発展していくことになります。
戦国大名の御ひざ元として繁栄していくのが城下町です。北条氏の小田原・武田氏の府中・今川氏の駿府・大内氏の山口などが有名です。
交通の発展に伴い、堺などの港町や、三島・沼津・掛川・草津といった宿場町も栄えました。
寺院を中心とした門前町もあります。伊勢神宮の伊勢山田・善光寺の長野などが有名です。
また市場が開催されたことで市場町も発展しています。四日市・廿日市などが有名です。
産業が発達すれば交通も発達していきます。室町時代には廻船による水上交通や馬借・車借といった陸上交通も発展しました。
